カン喜グループの矜持

本日カン喜グループの2020年事業年度が静かにスタートしました。厳かというものではなく、極めて好ましくない混沌の中、新年度の船出であります。

いやはや、一年前に誰がこの状況を予想したでしょう。巷間ではすっかり定着したこの用語達。パンデミック、クラスター、オーバーシュート、ロックダウン、医療崩壊…新型コロナウィルス関連ワードは世界中の全ての老若男女が知っていると云っても過言ではないと思います。

当グループは残念ながら、ここ数年新卒入社がなく、晴れやかな入社式とはトンと縁が無いのですが、今宵の報道ステーションを通じて、SNSを使った在宅での入社式はどのようなものかをイメージしてみました。寂しいですよね。同期となる仲間と一緒にこれから始まる自分の社会人生活、その明るい未来に想いを馳せワクワクすることも出来ません。当然、その後の同期決起集会(at 居酒屋)もありません。自粛ですから。

実際、孤独感を否定できない入社式、その後の研修、配属等のスケジュールはどうなるのでしょう。モチベーションを維持することが難しそうです。内定切り、入社受入れ拒否、コロナウィルス禍、フレッシュマン達にとっては、社会人スタート早々、荒天への航海となってしまいました。

ほんの二ヶ月前には、”がんばれ武漢”のメッセージに象徴されるように世界がこの恐ろしい肺炎に一丸となって立ち向かっていく感がありました。しかし、今は、この”人工的な?ウィルスを開発”した容疑者として互いに罵り合いとなっています。見方を変えれば、世界はコロナという姿をした米中貿易紛争、いや米中戦争に翻弄されているようです。

想定を超えた新型ウィルスの拡散スピードの要因の一つがLCCの普及拡大による世界のスモール化ですが、これと同様に21世紀の画期的な発明であるSNSを通じたデマ、ヘイトスピーチ、人種差別のツィートが米中関係の更なる悪化、世界的な疑心暗鬼に拍車を掛けているようです。

気がつけば、ヒト、モノの行き来が遮断され、多くのフェイクを含んだ情報のみ流通するという極めて悪しき全世界鎖国状態となってしまいました。果たして人類史上このようなことが過去あったのでしょうか?

然様な状況下、我がカン喜Grはその事業のルーツとも云うべき、多様性、持続可能性を重んじる組織である事を宣誓致します。今となっては、自己最優先である国際社会から生まれたたものとは信じ難いですが、そのSDGs宣言にカン喜のミッションを投影させました。

以下はカン喜のSDGs思想を織り込んだ我がグループ2020年度の食品事業安全方針です。

(以下原文のまま)

 私たちは、世界中のお客様へ製品のおいしさと食の安全安心をお届けするべく、常に職場環境の改善、持続可能な社会の実現に取り組んで参ります。そのために、グループ全従業員が互いに尊重し、その多様性を認め合い、且つ強い連帯感を持って、業務に従事して参ります。

創り出した主体が本能むき出しの生存闘争を繰り広げようとしていく中、我々が取るべく道はただ一つです、雑念無く、ひたすら理念の実現に邁進する事であります。

皆様の安全を祈念致しております。生き抜きましょう。

 

 

株式会社 カン喜 代表取締役

株式会社 イチオウトレーディング 代表取締役

特定非営利活動法人 周南障害者・高齢者支援センター理事長

上坂 陽太郎